![]() |
![]() |
||
| |
![]() |
||
| Glass etc | |||
| 日本では「ガラス工芸」というと大抵の方は熱くトロトロに熔けたガラスを思い浮かべ「暑くて夏なんかは大変でしょう」と声をかけてくださいます。 ガラス制作体験や、各メディアでよく紹介されるのはたしかにそういったものにかたよりがちですが、ホントは他にもたくさんの作り方があるんです。 ここではそのいろいろなガラス制作の方法を簡単にご紹介しましょう。 |
|||
| ■「ガラス」という素材 | |||
| 主成分: 珪酸 (珪砂、長石等) アルカリ(ナトリウム、カリウム、リチウム等) 石灰 (炭酸カルシウム) 酸化ホウ素、酸化鉛等 この他、融剤、着色剤、消色剤、清澄剤、酸化剤、還元剤 などの用途に様々な成分が添加される。 |
|||
| 特性: 常温で非結晶の固体で、高温では液体となる。酸やアルカリには強いので、薬品などには浸食されにくい。匂いもつきにくい。フッ素だけには溶ける。可視光線の透過率が高く、色を反射する物質が非常に少ないために向こう側が透けて見える。しかし、波長の短い紫外線などはほとんど通さない。 基本的に電気は通さない。ただ、最近は通電するガラスも開発されている。 |
|||
| 種類: ○ほうけい酸ガラス 試験管やビーカー、コーヒーサーバーなどに使われている、 常温から急加熱しても割れないガラス。 ○ソーダ石灰ガラス(ソーダガラス) 一般的に流通しているガラス。 窓ガラスや普段使っているグラスなど。 組成成分にソーダ灰(炭酸ナトリウム)が含まれる。 ○鉛ガラス(クリスタルガラス) 工芸でよく使用されるガラス。 柔らかく、屈折率も高いため吹きガラスやカット技法に 向いている。 |
|||
| ■成型技法いろいろ | |||
| ●ホット・ワーク<Hot work> | |||
| 溶解炉で溶かしたガラスを冷却成型する技法。
工業製品はほとんどこの分野で製造される。 ガラス原料からガラスを作るため高温加熱できる 設備が必要であり、常に熔解温度を保たなければ ならない。 |
|||
| 宙吹き(Blow) :熔けたガラスを竿に巻いて風船のように膨らませて立体を成型する技法 型吹き(Mold) :型に入れてガラスを膨らませ、立体を成型する技法 圧迫 (Press) :外部から圧力をかけて型成型する技法 遠心 (Spin) :遠心力で熔けたガラスを引き延ばし、立体を成型する技法 鋳造 (Casting):型の中に熔けたガラスを流しこんで立体を成型する技法 |
|||
| ●キルン・ワーク<Kiln work/Worm work> | |||
| ガラスを常温から加熱して成型する技法。 元のガラスの状態によって成型方法や技法名が 変わる。代表的なものでは、パート・ド・ヴェール やフュージングなど。 | |||
| 鋳造(Casting):型の中に粒ガラスを詰めこんで立体を成型する技法、パート・ド・ヴェールなど 溶着(Fusing) :ガラスどうしを加熱溶着する技法 溶曲(Bending,Slumping):ガラスの自重で立体を成型する技法 着色(Enamel) :ガラスの粉やエナメルなどを用いて色を焼き付ける技法 |
|||
| ●コールド・ワーク<Cold work> | |||
| 加熱しないで成型する技法。 研磨、切削にはダイヤモンドなど、 硬い研磨剤を使用することもある。 | |||
| 研磨(Polish) :でガラスを研磨すること 成型(Cut) :オイルカッターなどでガラスを切ること 切削(Sandblast,Cut,Engraving) :ガラスの表面に切り込みを入れ装飾すること、切り子など 接着(Laminate) :接着剤でガラスどうしをくっつける技法 腐食(Acid) :溶剤でガラスの表面などを化学変化させて表情をつける技法 着色 (paint) :筆などでガラスの表面に絵付けをすること |
|||
| ●フラット・ワーク<Flat work> | |||
| 板状のガラスを材料にして非加熱で成型する技法。 ステンドグラスが代表的。 | |||
| 研磨(Polish) :ガラスを研磨すること 接着(Laminate) :接着剤でガラスどうしをくっつける技法 接合(Lead,Foil):ガラス板の縁どうしを平らにくっつける技法 着色 (paint) :筆などでガラスの表面に絵付けをすること |
|||
| ●フレーム・ワーク<Flame work> | |||
| 生火で直接ガラスを加熱、成型する技法。 バーナーワークとも言われ、化学実験用器具などは ほとんどこの技法で作られる。 蜻蛉玉(とんぼだま)、ビーズなど、小さなものに見られる。 | |||
| ※ガラス作品は上記の技法を様々に使用して複合的に制作されます。 | |||
| ■フュージング技法 | |||
| いろいろあるガラス成型技法のなかで、SUTIO
POSIでは主にキルン・ワーク(Kiln work)と呼ばれる方法を用いて作品づくりをしています。 このうちのひとつ 「フュージング技法(Fusing)」についてちょっと詳しく説明しましょう。 |
|||
| 溶着(FUSE)することでガラスに表情を与える技法。主として板ガラスを用い、電気炉で加熱溶着する。成型は表面張力と自重でおこなう。 | |||
| 工程:1 デザイン決定 2 ガラス選択 3 カット 4 レイアウト 5 焼成(プレート状) 6 焼成(成型) 7 研磨・仕上げ ※焼成回数は制作物によって増減する。 |
|||
| 1 デザイン決定 | |||
| 製作したいものをスケッチして決定したら、正確な寸法を図面として起こす。 重ねるガラスの量によって、寸法の微調整を行い、重ねるガラスの大きさもそこから割り出し図面に起こす。 | |||
| 2 ガラス選択 | |||
| 加熱するため、熱膨張計数が同じガラス同士を用いる。 色と色を重ねると変色するので、事前にサンプルなどで確認する。 重ねる枚数、厚みなども形態の変化につながるので意識しながら進める。 |
|||
| 3 カット | |||
| オイルカッターでガラスを切断していく。 | |||
| 4 レイアウト | |||
| カットしたガラスを棚板の上にレイアウトしていく。 | |||
| 5、6 焼成(プレート状・成型) | |||
| ガラスの熱膨張係数や成型形状に合わせた炉の温度設定プログラムを組み、焼成する。 数時間おきに焼成具合を確認する |
|||
| 7 研磨・仕上げ | |||
| 焼成したガラスは、型目やひきつりがあるので研磨して仕上げる。 | |||
| |
|||